top of page
検索

ree

 あきは詩書工房では、2020年4月1日に月刊詩誌「ココア共和国」を創刊号として、フィックス版と紙の本で刊行しました。ゲストや編集同人による詩、エッセイなどを中心に、詩の理論と方法論を追究しています。

 また全国から詩の投稿を募集し、素敵な投稿作品をたくさん掲載していきます。

「ココア共和国」への投稿詩は同時に、2024年12月31日に締め切られる「第5回いがらしみきお賞」「第5回秋吉久美子賞」へ応募されたものとみなされます。20歳未満の方はそれらに加え「第10回YS賞」の3つの賞に応募したことになります。

 紙の本はココア・ショップまたはAmazonで770円(税込)にて販売しています。

 4月号は3賞受賞特集号となり990円(税込)。




目次                     

●今月の1行

松井

​​

​●招待詩

真土もく「日常の話」

菅沼きゅうり「ドン・キホーテは眠らない」

森崎 葵「街の平和を守ってる家族写真」

能美政通「し」

●招待エッセイ

藤野 栞「ジューシーであれ」

腹巻さしみ「好かれようとしない」

滝本政博「わかることと、わからないことについて」

●詩

佐々木貴子「純粋病棟」

●3賞特集

第9回YS賞受賞☆柊

受賞対象優秀作品1「春の記憶」

受賞対象優秀作品2「行ってきます」

受賞対象優秀作品3「コイン」

選考記録 秋亜綺羅 「魂を捕まえる」

選考の想い 佐々木貴子「詩の行方」

受賞の言葉 柊「不格好のかっこよさを信じて」

受賞第1作 柊「キミと私と冬とアイスと」


第4回秋吉久美子賞受賞☆木崎善夫

受賞対象作品1「古書店と教授」

受賞対象作品2「セキセイインコをさがしています。」

受賞対象作品3「上空、風が吹いています。」

選考の想い 秋吉久美子「今の意味」

選考記録 齋藤 貢「格段にレベルが高くなった。」

受賞の言葉 木崎善夫「詩というプロセス」

受賞第1作「従順な朝」


第4回いがらしみきお賞受賞☆まちだちづる

受賞対象作品1「日々」

受賞対象作品2「貨幣の話」

受賞対象作品3「ひとりごと」

選考講評 いがらしみきお「世界と向き合う家庭」

受賞の言葉 まちだちづる「ぽかん、としたまま」

受賞第1作 まちだちづる「ひそやかにかたる」

●4月号投稿詩人のみなさんへ

秋吉久美子

いがらしみきお

●投稿詩傑作集Ⅰ

浬「長椅子に座った私」

池田玲亜「帰ってこない」

揺籃 歌「愛してたよ。トワ。」

小高功太 「記憶をなくした大阪ランナー」

チナ・スズキ「デート」

桜井莉麻「花の名は」

澪沢 澪「弱い毒」

田中傲岸「人間」

まったりねずみ「季節のなまえ」

平松秀章「落ちてた長靴」

せんかい「鳩時計のくるくる」

ハッピー浜田「有人島」

でおひでお「海の底」

●4コマ詩

いがらしみきお「はは」

伊藤テル「音は思考よりずっと早い(ドミリさん)」

トウソクジン「現代4コマ」

まほろばしじみ「私人称」

佐々木貴子「やめられない」

●投稿詩傑作集Ⅱ

佐倉 潮「ことばの国 (前編)」

秋山 密「長雨」

冬至乃明「バス乗り場」

河口國江「辺境のランデ・ヴー」

松井「匿名希望」

冨士一文「パンドラの世界」

夕空しづく「答辞」

七海独「死亡年月日」

菴木麻衣「飛行機雲」

湯村りす「分身」

桑島明大「B面」

風 守「自己物件」

秋月光輝「neuro」

​●エッセイ

佐々木貴子「言葉に触れる」

 

●投稿詩傑作集Ⅲ

望田しんじ「惑星探査機オモチツキ」

メンデルソン三保「ニセのオッパイ物語」

吉岡幸一「忠実なるドアマン」

ももとら「燕」

右利き「気になる人の気になる人の話」

入間しゅか「うどん屋」

川名海至「南海トラフで」

そとねこ「鉤尻尾」

きむさん「生まれる前の記憶」

高平 九「小さなすれ違い」

小宮正人「喪失感」

あさとよしや「ひとしきりあめがふったあとのしっけたなかを」

野良丈二「心よ さきにいっててくれ」

ウロタンケツ・ケタ「×××」

●投稿詩からの想い

秋亜綺羅




以下は電子版のみに収録 


●投稿詩佳作集Ⅰ

近澤由茉「混沌とした殺意を愛で炒める」

のぐちみね「こぐま座」

青星百恵「現実って、ゲンジツ」

西川真周「吉祥寺ティーパーティー事件」

たかはしまっく「犬のにおい」

藍真澄「春の音」

ますこゆうり「〈性〉という語の、多様性と暴力性」

文雨伽奈「花葬」

結合法則「眼鏡の詩」

紺野 真「行方不明だ」

赤城条治「フリクション」

花野「アマモリズム」

才木イチロウ「死」

寺丘青秋「葉っぱの遺言状」

嶋崎迅平「人生の分かれ道」

いととと「詩4コマ」

高山京子「小さな王国」

化野道夢「現在地」

川咲道穂「誰に見せよう」

竹之内稔「行く ヒト」

〇〇 〇〇〇「ダイアリー5・3 」

青羽ノウス「謎の生命体」

冬崎霧雪「悲人」

柴田せのん「アベック」

鳥井 雪「怪物」

てづかみさこ「わらってる」

麦原アリノス「幸せについて書かれた終わらない詩」

笠原メイ「お前が好きだった歌」

水木なぎ「ナターシャ」

金森さかな「Q」

羽ノ砂「手紙を送ります。」

田村全子「ホモ・サピエンスの孤独」

●エッセイ

佐々木貴子「編集中」

●投稿詩佳作集Ⅱ

檸檬「文字」

泊木空「反体制生体認証承認欲求」

蒼ノ下雷太郎「コミュニケーション」

猫の恩返し「雪原」

桑田 窓「春風の滑走路」

山田ナミオ「好き」

松本 徹「クリスマスの夜」

綾瀬池春「夜太鼓」

スバル「逆へ」

こひもともひこ「えいぷりるふ―る」

英田はるか「〈エイキューにフメツ〉発言、その波紋」

入山夜鷸「あのぼーるはねた」

にし「おわかれ」

早瀬ゆん「契光」

樋口 塁「交差点」

香山ほたる「馬鹿」

ミムオ「やりたいこと」

宇野有輝恵「水中花」

星井るるめ「君と鳴れたなら」

加湿器「涙γ」

西岡 泉「トルコアイス」

神崎 翔「鴉の翅」

関谷ヒイデズ「出勤のとき」

銭形ルパン「ポスターの折り目」

石川ぼうず「いい塩梅な僕」

藤田久弥「この星の三時で待ってる」

繭中舞百合「ピアノの王子様」

風遠 愛「桜」

与理原奈那「キャンディ」

陳公台「グテ」

ひなた「約束」

岩倉義人「スパゲティと月」

waratuti「きづき」

●エッセイ

秋亜綺羅「消費税を100%にしちゃおう」

●投稿詩佳作集Ⅲ

久田高一「午後の王様」

文文「大きな蛾」

有島華矢「日没」

春待坂一水「落涙」

琴森 戀「戦火の森」

谷春燈「コップ」

蒼乃ハイジ「リンゴ」

yellow「しょうらいのゆめ」

物部木絹子「フリークアウト」

花畑むぎこ「記号」

橘いずみ「明日」

丘の紫陽花「飼い猫と呼んで下さい」

きくちなお子「ハローナローシングス」

きむらしおり「無」

篠田しろ「落下」

佐藤咲生「不眠の夜」

草野みつこ「朧月」

みたこ「まさか」

ナカヤシキアユミ「留守にしています」

ぺんぎん亭ぺんぎん「私が島を創ったら」

赤井紫蘇「ぬかの日々」

蒼樹ほのお「娘と母」

熊野ミツオ「死ぬ」

弓 リツ「匿名希望」

芋幹「ある夜」

山雀ぐり「ビヨーイン」

中林 翼「ポートフォリオ」

神原だいち「花のように」

山田裕樹「園芸部員のひとり言」

眞谷実城「2月 5日」

Yuda.222「公衆電話と星」

中嶋凉香「枯れ」

ギルル「みかん」

あち「口内炎のレシピ」

よしおかさくら「お母さんお父さん」




編集後記

 皆さま、お元気でいらっしゃいますか。ココア共和国4月号の発行です。今号のココアは年に1度の増ページ。2023年度の「YS賞」「秋吉久美子賞」「いがらしみきお賞」の受賞特集号です! 受賞者代表作品3篇に加え、各賞選考委員による選考評、さらに受賞の言葉、受賞第1作が掲載になっています。ぜひ手に取っていただきたい1冊、「ココア共和国、ますます凄いことになっている!?」と思わず誰もがつぶやいてしまいたくなる1冊、これは誰かに教えなければ、と感じる1冊に仕上がりました。

 受賞特集号を発行できて、ようやく春を想えるのかな、という今日この頃ですが、このわたくしめ、前号の編集後記にも少し書いたとおり、今年もご受賞決定のお知らせをする贅沢な役回りだったわけです。また歴代の受賞者の方々にも尽力いただいて、この祝祭号とでもいうべき4月号の準備を整えてきました。ありがたいことに今号、どこから紹介するべきなのかと、悩んでしまうくらい、充実しています。前半の受賞特集もさることながら、投稿作品も粒揃い。すばらしいですよ。

 招待詩は真土もく、菅沼きゅうり、森崎葵、能美政通と、皆さまご存知のココアを代表する歴代の3賞受賞者たちの作品が続きます。さらに招待エッセイには藤野栞、腹巻さしみ、滝本政博。冒頭だけでも珠玉の詩とエッセイが盛り沢山で、読者は豊饒なココア共和国の姿を目の当たりにして、きっと驚くことでしょう。

 受賞特集は、まず第9回YS賞受賞者の柊が登場です。選考評を秋亜綺羅と佐々木貴子。続いて第4回秋吉久美子賞受賞者の木崎善夫。選考評を秋吉久美子と齋藤貢。さらに第4回いがらしみきお賞受賞者のまちだちづる。選考評をいがらしみきおが寄稿してくれました。3賞の選考評も見逃せません。各賞の有力候補への詩評が添えられた選考評になっています。ココアの読者も、投稿者も納得できる、受賞者の誕生です。本当におめでとうございます。 

 4コマ詩はいがらしみきお、伊藤テル、佐々木貴子。4コマ詩の投稿はトウソクジン、まほろばしじみ。第2回いがらしみきお賞受賞者の伊藤は4コマ詩で応援を。それにしても4コマ詩投稿の狭き門、このまま狭くてよいのか検討してるところです。

 今号も秋吉久美子といがらしみきおから投稿詩への短評と「いいね」、齋藤貢からも「絶賛」を選んでいただきました。傑作集には42篇(4コマ詩投稿を含む)、佳作集(電子本のみ所収)に99篇の詩が掲載となりました。なお、3賞の公募は本年も1月1日から始まっています。投稿詩のデータ不備や、投稿フォームへの記載がなかった場合には作品受理できませんので、よく確認した上で投稿をお願いします。 「投稿詩からの想い」の秋亜綺羅は月刊ココア共和国が創刊5年目を迎えるにあたり、ココア共和国の目的を述べています。あまり明確に言及する人が多いとは思えない詩壇の現実、そして出版社への問いに目が醒める人もいれば、共感する人、あるいはココア共和国が何をしているのか初めて知った、と認識を新たにする人もいるかもしれません。わたしたちがどのようなスタンスで詩誌を発行し、前進し続けているのか、理解いただけると思います。

 ココア共和国編集室の近況としては2月19日付「日経新聞」NIKKEI The STYLE(日本経済新聞・日曜朝刊内紙面)の寺山修司特集の冒頭、秋亜綺羅と「ココア共和国」が昨年12月のイベントとともに記事になりました。また2月29日にはロバート・ハリスのラジオ番組「Otona no Raidio Alexandria」に秋亜綺羅が生出演。寺山修司の系譜で語られたいとの願いが早くも成就。本当にありがたいことです。

 毎月の投稿、期待しています。  

(佐々木貴子)




執筆者

☆秋亜綺羅 (あき・あきら)

詩人。1951年生。宮城県在住。

詩集に『透明海岸から鳥の島まで』(思潮社・2012)、『ひよこの空想力飛行ゲーム』(思潮社・2014)、『十二歳の少年は十七歳になった』(思潮社・2021)など。エッセイ集に『言葉で世界を裏返せ! 』(土曜美術社出版販売・2017)。第22回丸山豊記念現代詩賞。

「ココア共和国」主宰。 


☆佐々木貴子 (ささき・たかこ)

詩人。1970年生。宮城県在住。

2012年やなせたかし責任編集「詩とファンタジー」詩部門大賞、第26回詩と思想詩人賞、第7回びーぐるの新人。詩集『嘘の天ぷら』(土曜美術社出版販売・2018)にて第30回歴程新鋭賞。

「ココア共和国」編集。​


☆秋吉久美子 (あきよし・くみこ)

俳優、歌手、詩人。1954年生。

『十六歳の戦争』『赤ちょうちん』『妹』など主演多数。アジア映画祭主演女優賞、日本アカデミー賞優秀女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、モナコ国際映画祭主演女優賞など受賞多数。詩集に『いない いない ばあ』『C・U next tuesday』など。


☆いがらしみきお漫画家。

1955年生。宮城県在住。

『ネ暗トピア』『ぼのぼの』『BUGがでる』『3歳児くん』『かむろば村へ』『I』など多数。日本漫画家協会賞優秀賞、講談社漫画賞、小学館漫画賞など。​

☆齋藤 貢(さいとう・みつぐ)

詩人。1954年生。福島県在住。

詩集に『奇妙な容器』(詩学社・1987)、『夕焼け売り』(思潮社・2018)など多数。第40回福島県文学賞、第37回現代詩人賞受賞など。

☆柊(ひいらぎ)

詩人。2004年生。宮城県在住。


☆木崎善夫(きざき・よしお)

詩人。1969年生。大阪府在住。

2012年やなせたかし責任編集「詩とファンタジー」(かまくら春秋社)詩部門優秀賞受賞、月刊詩誌「詩人会議」2020年・2023年 投稿欄「自由のひろば」年間優秀作品表彰。


☆まちだちづる詩人。

1982年生。大阪府在住。​

☆真土もく(まつち・もく)

詩人。2002年生。長野県在住。

第6回YS賞受賞。

☆菅沼きゅうり(すがぬま・きゅうり)

詩人。2002年生。新潟県在住。

第7回YS賞受賞。 


☆森崎 葵(もりさき・あおい)

詩人。1989年生。愛知県在住。

第2回秋吉久美子賞受賞。

☆能美政通(のうみ・まさみち)

詩人。1980年生。秋田県在住。

第1回いがらしみきお賞受賞、第1回秋田県短詩型文芸大会詩部門入選、未来屋54字の文学賞入賞。

☆藤野 栞(ふじの・しおり)

詩人。2006年生。富山県在住。

第58回岐阜市文芸祭入選、第2回丸山薫「帆・ランプ・鷗」賞優秀賞。

第8回YS賞受賞。

☆腹巻さしみ(はらまき・さしみ)

詩人。1983年生。神奈川県在住。

第3回いがらしみきお賞受賞。

☆滝本政博(たきもと・まさひろ)

詩人。1959年生。愛知県在住。

第3回秋吉久美子賞受賞。詩集に『エンプティチェア』(土曜美術社出版販売・2023)。​

☆伊藤テル(いとう・てる)

詩人。1987年生。新潟県在住。

第2回いがらしみきお賞受賞、第15回「1ページの絵本」入賞 。


ree

 あきは詩書工房では、2020年4月1日に月刊詩誌「ココア共和国」を創刊号として、フィックス版と紙の本で刊行しました。ゲストや編集同人による詩、エッセイなどを中心に、詩の理論と方法論を追究しています。

 また全国から詩の投稿を募集し、素敵な投稿作品をたくさん掲載していきます。

「ココア共和国」への投稿詩は同時に、2024年12月31日に締め切られる「第5回いがらしみきお賞」「第5回秋吉久美子賞」へ応募されたものとみなされます。20歳未満の方はそれらに加え「第10回YS賞」の3つの賞に応募したことになります。

 紙の本はココア・ショップまたはAmazonで770円(税込)にて販売しています。

 4月号は3賞受賞特集号となり990円(税込)。




目次                     

●今月の1行

清川彩無


●招待詩

伊武トーマ 「白イ花」

藤野 栞 「1080」

滝本政博 「漂流物」

能美政通 「あ」


●招待エッセイ

広瀬有紀「言葉が眠るとき、かの世界が目ざめる」

桃ヶ山心一朗 「詩人ジョン・レノン」

●詩

佐々木貴子「純粋病棟」


​●1月号投稿詩人のみなさんへ

秋吉久美子

いがらしみきお


●投稿詩傑作集Ⅰ

樋口 塁 「 Frontal lobe」

今村瞳子 「可塑性とごみばこ」

あのはしいつも 「聞こえない」

望田しんじ 「通行人B」

ますこゆうり 「よるは、うちゅう」

小高功太 「モグラ叩きという大罪」

きむさん 「モグラのじいさん」

イオ 「幸先よく」

葉山シュロ 「海からきた人」

清川彩無 「摂氏十五度」

和本果子 「歯が痛い」

朝江しおん 「月を食べました」

佐藤潤華 「一匹」

琴森 戀 「獅子祭」

福富ぶぶ 「病むに病まれぬ食卓で」


●4コマ詩

いがらしみきお 「がざのろばくん」

伊藤テル 「ツッコミ詩」

トウソクジン 「現代4コマ」

まほろばしじみ 「おみくじ」

佐々木貴子 「溺れる」


●投稿詩傑作集Ⅱ

嶋崎迅平 「格闘」

揺籃 歌 「リアルに恋してる」

松岡初輝  「夜を掬う」

入間しゅか 「喧嘩売り」

たいらのら 「悪食」

井上懸名 「リボン以上、腰紐未満」

酒部 朔 「悲しみを喰う」

工藤哲椰 「最後は再生の始まり」

佐々木紫乃 「インナアチャイルド」

伊吹 一 「なんの才能もない人」

杉本 順 「水切り遊び」

佐倉 潮 「コーヒー」

物部木絹子 「傍観者」

檸檬 「西暦2065年からのレクイエム」

熊野ミツオ 「百年前」

入山夜鷸 「まどろみ」


●ココアタイムズ


●投稿詩傑作集Ⅲ

宮園伊雪 「月曜日」

そとねこ 「天気」

村瀬真秀子 「一億年の階段」

南雲薙 「足」

桑島明大 「ヒロイン」

湯村りす 「象のおばあちゃん」

高平 九 「ああバンパイヤ」

朝野巻貝 「月山」

くすりはみがき 「ナイフ事件」

こやけまめ 「ぶらんこと街灯」

まちだちづる 「あしかのお兄ちゃん」

まつりぺきん 「犬のさんぽ」

夕空しづく 「青春跡地」


●投稿詩からの想い

秋亜綺羅



以下は電子版のみに収録 


●投稿詩佳作集Ⅰ

大島弥子 「メガロマニア」

そらまめ 「月も恋する」

東京花束 「店一番のみどりぃ」

岩佐 聡 「山」

みたこ 「しろく短く」

裏路地ドクソ 「明滅エスプレッソ」

川嶋ゆーじ 「OVER STAY」

エキノコックス 「進化」

福渡美亜 「思い出せない」

かたね16 「お父さんには、アリバイがある」

羽ノ砂 「私は海にいきたいの」

中 遼介 「ソファ」

田村全子 「浜の堤防で」

松本 徹 「指月」

械冬弱虫「インターネッツ・メフィストフェレス」

メンデルソン三保 「『愛』と愛」

雫石つみき 「優しい教室」

柏村ねお 「冥土と同等の明度」

貴田雄介 「平和への祈り」

鏡文志 「あくま」

七寒六温 「やめた」

才木イチロウ 「ケーキ」

福田ささら 「食」

深田界人 「懐かしいと感じた風景」

赤井紫蘇 「小林さんち」

蓬あずき 「夜更けの対話」

秤屋ひとみ 「いきたくない」

きくちなお子 「円環」

齋藤 礼 「燐光」

千頭和みほ「わたしの悲しみはどこへ行ったのか」

屑之瀬いら 「獣になった夜」


●エッセイ

佐々木貴子「大人しくない大人」


●投稿詩佳作集Ⅱ

emakoko 「愛される」

まつたく 「壁の効用と使い方」

中川原すべり 「交通事故」

秋山青生 「見て見ぬふり」

スバル 「毒蛇さん」

英田はるか 「プリーズ・テル・ミー!」

相原大輔 「あの星の名前はきなこ」

篠岡 弘 「半額弁当」

倉橋駒子 「そこにいる犬」

池戸則子 「土手の彼岸花」

石田 諒 「折り目のある布」

関谷ヒイデズ 「爪切り」

妻咲邦香 「ヒビ」

柴田せのん 「空洞のブルーズ」

木元すい 「はいはい普通にありますよ」

桜井弓月 「ひび割れる」

長谷川仁音 「水」

虹乃ノラン 「まちぼうけ」

冬崎霧雪 「冬の骨」

表田のり子 「月夜の出来事」

朱泪みね 「オカシな子」

桃川ゆう 「まほう」

とこ 「やくそく」

高松克成 「何もしない優しさ」

木崎善夫 「上空、風が吹いています。」

山田ナミオ 「Myself」

大野美波 「お絵描き」

旅人 「夢」

嶋本 晨 「私の世界」

渋谷縷々子 「アイラブユーで許せる範囲内」

笠原メイ 「ビタースウィート」

佐藤咲生 「In Her Room」

石川ぼうず 「なにもないお茶会」

とうだ 「似顔絵」

ユキノカケラ 「瞳の色」

氷魚若菜 「天使になるには」


●エッセイ

秋亜綺羅「数字がすべてじゃないけれど」


●投稿詩佳作集Ⅲ

猫電車 「キャラメル、普通の」

のぐちみね 「ヘルクレス座」

芦田晋作 「森の願い」

晴雨 「white day」

こひもともひこ 「かんじるたんか」

北川 聖 「卒業式」

荒木章太郎 「平和の国で(トカゲのしっぽ)」

水木なぎ 「アールグレイ」

千田美咲「あいつの脳髄は天文臺のように燃え上がった!」

小沢浩太郎 「三年ぶりの邂逅」

あさとよしや 「我々のたたかい」

高山京子 「荒野」

多芭魂 「初雪」

竹津健太郎 「ゴ」

西川真周 「噴水のあるショッピングモール」

与理原奈那 「蝶」

てづかみさこ 「あの山」

雪の舟 「おじいちゃん大好き」

鶴岡 友 「喫食」

崖っぷち仏 「急な旅立ち」

竹之内稔 「水木さんが、亡くなった」

加藤万結子 「何のために詩を書くのか」

弓 リツ 「緑の街」

風巻けんず 「HAPPY×3=DIED」

megumily 「ありかもな夏」

真城六月 「女教皇(タロットII番)」

ひなた 「不時着」

山羊アキミチ 「猫をぎゅっ」

雪待ハル 「じぶんのはなし」

七草すずめ 「日記」

化野道夢 「私の足」



編集後記

 皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ココア共和国1月号の発行です。この1月号が皆さまのお手元に届くタイミングを考えると、明けましておめでとうございます? 昨年中はお世話になりました? それとも、よいお年を? メリー・クリスマス? いろいろ迷うところではありますが、クリスマスが早くも色褪せた年の瀬、大掃除の合間に、ココアでも飲みながら、またまたココア共和国でガツンと、刺激を受けるのはどうでしょう。あるいは新年の冷たい風に頬を切られつつ、かじかむ指先で封を切る。これまであまり宣伝していませんが、ココア共和国の年間購読をオススメしたいです。紙の本の年間購読なのに、電子版も読むことができて、とってもお得。2024年こそ、ぜひ、どうぞ。

 1月号の詩のゲストに伊武トーマをお招きしました。伊武は福島県在住の「歴程同人」として齋藤貢とともに、福島県双葉郡川内村で毎年開催されている草野心平の「天山祭り」に貢献するなど、幅広く活動している詩人です。もしかしたらこのまま、草野心平の詩心を継承する詩人になっていくのかも。ココアには片仮名と漢字で編んだ作品を寄稿してくださいました。

 続く詩のゲストはココアを代表する詩人たち。藤野栞、滝本政博、能美政通、それぞれまったく違う輝きを放ち、読者を唸らせます。なお、ココアの編集人であるワタクシ。不思議なもので「言と音が加速する午後」のイベントを終えた途端に、読む物はどれも朗読を前提にした楽譜に見えるようになりました。方法を変えるだけで見えてくるものが違うので、それで自ずと視点も変わるようです。

 招待エッセイを寺山修司記念館・学芸員の広瀬有紀にお願いしました。ご存知のとおり、「寺山修司の系譜」を切に願う、ワタクシ。「高3コース」から寺山修司・選で誕生した秋亜綺羅とともに「ココア共和国」が語られますように、と祈り、様々に思い巡らしていたわけです。そのような折、寺山修司没後40年ということで刊行された『寺山修司の遺産』(堀之内出版)を読んでいたところ、広瀬が書いたコラムに感動! そこからこのたびの原稿のご依頼へと至りました。珠玉のエッセイは寺山修司と山田太一の生きた日々と、彼らが残した言葉について。目頭が熱くなり、魂が震えます。ココアからは桃ヶ山心一朗が登場。優れた詩論を展開してくれました。「ジョン・レノンは詩人なのか」を問いながら、同時に桃ヶ山は「感動とは何か」と怯まずに論証する。詩について語る桃ヶ山の熱量が行間から滲み出し、読者を揺さぶります。また桃ヶ山は早稲田大学在学中。偶然ですが、寺山も山田も早稲田大学出身ですね。そして広瀬有紀、秋亜綺羅も。

 4コマ詩は、いがらしみきお、伊藤テル、佐々木貴子。それからトウソクジン、まほろばしじみ。今号は伊藤テルが見開きで掲載となりました。いよいよ面白くなってきた4コマ詩。2024年、4コマ詩人が急増する予感がしています。

 今号も秋吉久美子といがらしみきおから投稿詩への短評と「いいね」、齋藤貢からも「絶賛」を選んでいただきました。今号の傑作集には46篇(4コマ詩投稿を含む)、佳作集(電子本のみ所収)に98篇の詩が掲載となりました。

 秋亜綺羅の「投稿詩からの想い」は毎回、どのように作品を読み込んでくるのかと楽しみでなりません。わたしもその昔、詩の投稿者だったのですが、掲載、不掲載にかかわらず選評だけは欠かさず熱心に読みました。今回は特に哲学(者)と詩(人)の関係について秋亜綺羅が言及しています。目から鱗が落ちるたびに、詩の面白さをまったくブレずに語る凄さにも驚かされます。ぜひ読んでくださいね。

 毎月の投稿、期待しています。  

(佐々木貴子)




執筆者

☆秋亜綺羅 (あき・あきら)

詩人。1951年生。宮城県在住。

詩集に『透明海岸から鳥の島まで』(思潮社・2012)、『ひよこの空想力飛行ゲーム』(思潮社・2014)、『十二歳の少年は十七歳になった』(思潮社・2021)など。エッセイ集に『言葉で世界を裏返せ! 』(土曜美術社出版販売・2017)。第22回丸山豊記念現代詩賞。

「ココア共和国」主宰。


☆佐々木貴子 (ささき・たかこ)

詩人。1970年生。宮城県在住。

2012年「詩とファンタジー」大賞。第26回詩と思想詩人賞。第7回びーぐるの新人。詩集『嘘の天ぷら』(土曜美術社出版販売・2018)にて第30回歴程新鋭賞。

「ココア共和国」編集。​


☆秋吉久美子 (あきよし・くみこ)

俳優、歌手、詩人。1954年生。

『十六歳の戦争』『赤ちょうちん』『妹』など主演多数。アジア映画祭主演女優賞、日本アカデミー賞優秀女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、モナコ国際映画祭主演女優賞など受賞多数。詩集に『いない いない ばあ』『C・U next tuesday』など。


☆いがらしみきお

漫画家。1955年生。宮城県在住。

『ネ暗トピア』『ぼのぼの』『BUGがでる』『3歳児くん』『かむろば村へ』『I』など多数。

日本漫画家協会賞優秀賞、講談社漫画賞、小学館漫画賞など。​


​☆伊武トーマ(いぶ・とーま)

詩人。1962年生。福島県在住。

詩集に『a = a』(思潮社・2001)。歴程同人。

詩と芸術の季刊誌「みらいらん」(洪水企画)に『反時代的ラブソング』連載中。


​☆広瀬有紀(ひろせ・ゆき)

1989年生。青森県在住。

寺山修司記念館学芸員。


​☆桃ヶ山心一朗(ももがやま・しんいちろう)

2004年生。東京都在住。

早稲田大学詩人会所属


​☆藤野 栞(ふじの・しおり)

詩人。2006年生。富山県在住。

第58回岐阜市文芸祭入選。第2回丸山薫「帆・ランプ・鷗」賞優秀賞。

第8回YS賞受賞。


​☆滝本政博(たきもと・まさひろ)

詩人。1959年生。愛知県在住。

第3回秋吉久美子賞受賞。

詩集に『エンプティチェア』(土曜美術社出版販売・2023)。


​☆能美政通(のうみ・まさみち)

詩人。1980年生。秋田県在住。

第1回いがらしみきお賞受賞、第1回秋田県短詩型文芸大会詩部門入選。

未来屋54字の文学賞入賞。​​


☆伊藤テル(いとう・てる)

詩人。1987年生。新潟県在住。

第2回いがらしみきお賞受賞、第15回「1ページの絵本」入賞 。


ree

 あきは詩書工房では、2020年4月1日に月刊詩誌「ココア共和国」を創刊号として、フィックス版と紙の本で刊行しました。ゲストや編集同人による詩、エッセイなどを中心に、詩の理論と方法論を追究しています。

 また全国から詩の投稿を募集し、素敵な投稿作品をたくさん掲載していきます。

「ココア共和国」への投稿詩は同時に、2020年12月31日に締め切られ「第1回いがらしみきお賞」「第1回秋吉久美子賞」へ応募されたものとみなされます。20歳未満の方はそれらに加え「第6回YS賞」の3つの賞に応募したことになります。

 紙の本はココア・ショップまたはAmazonで販売しています。770円(税込)。


目次


●招待詩                           

倉田めば「小さな儀式」


​●招待短歌                        

鈴木そよか「夏の破片」


​●招待エッセイ《詩論・試論・私論》

宮尾節子「守られた場所」

幸原水菜 「言葉と感情」

​●7月号投稿詩人のみなさんへ                   

秋吉久美子 

いがらしみきお      


●投稿詩傑作集Ⅰ                           

三船 杏「退化論」

高城郁花「数学への詩」

吉岡幸一「ビスク・ドール」

104hero「バス停H」

青田夏山「食卓」

一期崎月子「数字」

輝輔「朝顔・歌劇・梅雨」

藤谷知史「炎」

幸原水菜「論点」

稲山晃輔 「少女の右眼」

山口波子「空想ラブソング」

たかいちめい「学校が休みになった」

●4コマ詩                        

いがらしみきお 「バランスボール」

クマガイコウキ「やましいことがないか胸に手を当てて考えろ」

秋亜綺羅 「ノーサイド」

佐々木貴子「うつくしきかな」

●投稿詩傑作集Ⅱ                           

能美政通「かける」

片野翠子「そして感情の扉を」

藤田 聡「手」

金曽和子「六十歳になってみろ」

中田野絵美「かぜのようなひと」

あち「夏休み」

うざとなおこ「鳴る」

梁川梨里「足踏み」

麻生有里「もの言わぬ昨日」

氏家 忍「刻印」

●エッセイ                       

佐々木貴子「マスク、スクスク、ゴマカスク」

秋亜綺羅「行政とパチンコ店の果てるまでの戦い」

秋亜綺羅「ソイレント・グリーンの正論」

●投稿詩傑作集Ⅲ                     

岩佐 聡「失業保険」

丸山こと葉「わたしのあまい果実」

森田 直「帰宅列車」

田中里奈「遺言」

三波 並「わたしはかえる」

伊藤さほ 「月を食べる」

白神つや「悪意」

林やは「刃物の詩」


​●詩                    

佐々木貴子「姥捨」

秋亜綺羅「わたしたちに明日はない」



以下は電子版のみに収録

●投稿詩佳作集Ⅰ

西原真奈美「見えない同心円」

丸山永司「君」

小林「墜落する夢」

横山勇気「とび、おきる」

室井初日「おねだり」

熊野コエ「夏のごみ」

素潜り旬「無言劇」

千田基嗣「ガラスの靴の灰かぶり」

岩崎淳志「顔」田中傲岸「残像倒し」

a.kiko「君の世界に」

ノートミサ「だるまさんがころんだ」

田村全子「俊をさがして 20190617」

中マキノ「川面、束の間」

もちこ「雛菊は湿った手の中で涙を流す」

髙橋梨咲「絶対的存在」

Yuda222.「遠点と近点」

なすび「こんなわたしと、せかい」

ゐしもりみづゑ「♥」

鈴木秀博「ニンゲン以外」

夏目知佳「理由」

遠藤健人「つがい」

中原賢治「遠い糸」

シーレ布施「波の中で死ぬ」

竹之内稔「雨の日の恐竜たち」

文音「わたしは」

ふるだぬき「近くて遠い君」

惟村来帆「暑くて寒くてせまい部屋」

あい「I can't lean on…」

佐藤陽平「見えない椅子」

中島有城「見えるもの」

葵そら「空」

小川美月「記憶世界」

大野陽加里「ガラス玉」

吉原幸宏「出航」

矢城「グッドモーニング」

稲吉急便「衰えた星」

南川康太郎「フレンチな錯綜妄想記」

山本コッペ「独りよがりと世界と」

市橋のん「ソラ」

雨後晴太郎「転生ダンス」

ヱ昊稀「浮世の網」

かとうみき「県境にて」

●エッセイ                        

佐々木貴子「書く書く詩か自か」


​●投稿詩佳作集Ⅱ                           

増田陽穂「自転車」

イリオモテイリオ「平熱」

村岡哲洋「今 統べられて」

みたこ「かくれんぼ」

滝本政博「Summertime」

朝光紫穂「マイ・レスキュー」

實苫 潤「影ぼうし」

青海玻瑠鯉「詩と革命と熱」

可織てん。「春よコイ」

あさとよしや「karma」

佐野 豊「いとおかし」

戸田和樹「消えた教室」

渋谷縷々子「白昼夢」

田中千佳子「東京にいる」

今井 悠「心象(零)」

幻ノ月音「雨宿り」

才木イチロウ「満員電車」

末国正志「抱きしめる」

市井蒸発「牛乳」

向坂くじら「水べ」

故永しほる「あるわたしたち」

はるのかまぼこ「グミキャンディ」

ミナト螢「田園」

夏生「瞑想」

sion「天使ごっこ」

浅野慈子「新しい街」

三上点呼「絶唱」

菅 弥生「ビロード色に電波が裂ける」

テル「このくらいのことなら無責任に好きと言いたい」

真土もく「砂漠」

伊藤暁里「周回遅れ、クビ差」

ごとうつぐみ「ひる・またはコースターの」

ユニバース「涙の雨上がり」

おゆみ「あの世に行けなかった僕」

ストロベリーおおくぼ「断片」

蘇武家人「こないこない」

村松芳信「おもい」

霧「僕と君」

阿部吉友「海が好きです」

サトウアツコ「けやき」

●エッセイ                        

秋亜綺羅「どくりんごジュース」

●投稿詩佳作集Ⅲ                           

黒崎晴臣「桜桃」

伊丹 真「A .M」

齊藤 進「寂しい 29年3月」

松本侑子「ハイイロ」

前原徹也「声のシナプス」

檸檬「麗しのブループリント」

雪柳あうこ「水瓶」

まんちぇ「希望と絶望に挟まれた人間へ」

新里 輪「砂漠に芽吹く」

東ノ緑夢「糸杉」

海星亜歩「さくら猫」

野村嶺花「 あなたと一緒に見る景色はいつも違って見える」

西村幸一「神戸港第六突堤」

ふじのきのみ「新しいヤカン」

横田まこ「日常」

佐藤小雪「椿ほろほろ」

中川達矢「ことほぎ」

星堕位置「はじまり」

渡辺八畳「髪の毛の上で黄昏る」

弘津遥菜「夢のお話」

清水いつき「目的地」

松本涼花「道しるべ」

檻いずみ「すずらん 2」

amanaki「シーズンズ・クライ」

梅沢由美「雷」

マフユフミ「陽の照る野原に雨は降る」

山羊アキミチ「そこにある」

山月 恍「した」上下「白けっけ」

マドカキヨノリ「テイクオフ」

髙橋杜子美「サヤエンドウ」

楠 青子「だからわたしは優しくない」

天戸果実「春歌(2020)」

桑田 窓「メトロポリス」

もーたん「いろって色々考えています。」

柿本慧こ 「決意という名の再決戦~ふたたび歩く道~」

関まりこ「あいのうた」

やぎひろまさ「生きづらさウイルス」

木崎善夫「一億総日時計化計画」



編集前記   

 創刊第4号です。

 新型コロナへの、世界の国家の対応がもたらすもの。それは新しい生活様式による価値観の変化なんかじゃなくて、とんでもないほどの経済格差だと、わたしは思います。国家単位のお金の使い方が、どこか違和を覚えるのです。

 さて、月刊「ココア共和国」には毎月、とても多くの投稿をいただいています。詩集こそ出していないけれど、ブログやSNSで活躍している詩人たちの才能が、現在進行形で集まっています。

 詩と無関係と思っている方たちも、ぜひ読んでみてください。言葉のすさまじさと、楽しさを感じてもらえる自信があります。

 家の台所には包丁があります。包丁で人を殺すことはできます。食卓には1輪の花が挿されていたりします。食べるのが目的ではありません。「ココア共和国」もそれと同じで、食卓の上やバッグの中で、あなたのそばに置いてやってほしいのです。

 今号から《詩論・試論・私論》という新シリーズがはじまりました。詩やことばに向かう姿勢を、率直に書いてもらおうというものです。すでに詩壇で活躍している詩人と、ココアへの投稿詩人にお一人ずつ、毎月原稿をいただく予定です。第1回は宮尾節子と幸原水菜にお願いしました。

 今回の詩のゲストは、倉田めば。倉田は詩の道具を言葉だけでなく、パフォーマンスに求めている詩人です。詩を事件にしてしまおうというわけです。

 短歌はもうおなじみの、鈴木そよか。

 4コマ詩はいがらしみきお、クマガイコウキ。

 また今号も、投稿詩への短い感想を、秋吉久美子といがらしみきおよりもらっています。

 今月もみんなで詩を楽しみましょう。

(秋亜綺羅)



編集後記

 7月号の「ココア共和国」、いかがでしたか。今号も、現代詩がお行儀のよさだけでは終わらないことを実証したかのような1冊に仕上がりました。実に読み応えのある7月号。投稿作品にはこれまでにない思考、実験的な試みが増え、ますます、こころ揺さぶられることになりました。

 毎日、全国のみなさんからココア共和国編集室にたくさんの投稿作品をいただき、感激しています。

 既に気がつかれた方も多いのだと思いますが、前号より投稿詩の左下に投稿者居住地を小さく掲載することにしました。さらにティーンエージャーの投稿作品には目印をつけています。創刊4号目にもなると編集の過程で自ずと投稿者氏名、作品タイトルや居住地も覚えてしまうようです。たとえば毎月いただいている投稿者の作品に、微細な変化を感じるようになりました。言葉の熱気であったり、体温に近いものも伝わるようになりました。居住地掲載はその意味で、投稿者の言葉がよりいっそう新鮮なまま届くことを期待したものです。読者に届くであろう詩の言葉の射程距離を広げ、リアルに生きる投稿者の今を意識した編集側の意向です。

 今号は電子版に152人の投稿作品を掲載しました。たくさんの投稿の中から、ほんの一部のみの掲載となり、ごめんなさい。投稿詩傑作集として30篇、そして投稿詩佳作集には122篇の詩を掲載しました。7月号は秋吉久美子、いがらしみきお、齋藤貢、クマガイコウキから「絶賛」「いいね!」を特に多くいただくこととなりました。少しだけですが、投稿詩の中から気になった作品の幾つかをご紹介したいと思います。三船杏「退化論」には丸ごと驚かされました。雨が降る中、思考は伸びやかに詩行をマクロからミクロへと展開します。「私は私に擬態している!」。なんと魅力的な詩行でしょう。感動しました。高城郁花「数学への詩」、特に2連目の語りかけが特に秀逸と感じました。今後「数学」を思う時、必ずこの詩の息遣いが頭をよぎることでしょう。吉岡幸一「ビスク・ドール」は情景描写に徹することによって「こと」的変化を読ませます。毎回、すばらしい作品、ありがとうございます。104hero「バス停H」の1行目から魅了されました。言葉で読ませる四重奏。青田夏山「食卓」、最終行の余韻がたまりません。わたしたち、死んだものと生きたものが通過する不完全な死体なのです。輝輔「朝顔・歌劇・梅雨」は仮名、漢字、読点、余白を巧みに用いながら詩の極みを魅せる筆力。思わず唸りました。今後も読ませてください。藤谷知史「炎」、面白く読みました。「例えば」からおもむろに始まる齟齬。やがて音へ展開する不思議がいいですね。あち「夏休み」、空っぽなのに満たされていた日々が、夏の表面張力、終わらない抒情として描かれています。麻生有里「もの言わぬ昨日」、風とは「何の行いだろう」という問いによって、通り過ぎる風を呼び止めました。微風、微熱を感じさせる作品です。白神つや「悪意」、冒頭7行目の強度が作品全体に緊張感を与えています。この視点を反芻しながら善意についても考えたいと思いました。熊野コエ「夏のごみ」に漂う愛おしさ。色彩豊かな作品にも読めますが、カラーで読むか、モノクロで読むか。二重に楽しむことができますね。もちこ「雛菊は湿った手の中で涙を流す」に貫かれた抒情。映像も見せますが、映像以上のことを言葉で描いた完成度の高い詩です。タイトルを4連目の詩行から用いる点においても巧みさを感じました。さらにおススメしたい作品は幸原水菜「論点」、稲山晃輔「少女の右眼」、山口波子「空想ラブソング」、片野翠子「そして感情の扉を」、中田野絵美「かぜのようなひと」、うざとなおこ「鳴る」、梁川梨里「足踏み」、氏家忍「刻印」、田中里奈「遺言」、森田直「帰宅列車」、林やは「刃物の詩」、小林「堕落する夢」、夏目知佳「理由」、中原賢治「遠い糸」、シーレ布施「波の中で死ぬ」、竹之内稔「雨の日の恐竜たち」、佐藤陽平「見えない椅子」、渋谷縷々子「白昼夢」、伊丹真「A.M」。その他、優れた詩がたくさんあります。ぜひ、7月号からお気に入りの詩を見つけてください。

 ココア共和国編集室一同、毎月の投稿を楽しみにしてお待ちしています。

(佐々木貴子)


執筆者

☆秋亜綺羅(あき・あきら)

詩人。1951年生。宮城県在住。

詩集に『透明海岸から鳥の島まで』(思潮社・2012)、『ひよこの空想力飛行ゲーム』(思潮社・2014)など。エッセイ集に『言葉で世界を裏返せ! 』(土曜美術社出版販売・2017)。丸山豊記念現代詩賞。

「ココア共和国」主宰。


☆佐々木貴子(ささき・たかこ)

詩人。1970年生。宮城県在住。2012年「詩とファンタジー」大賞。第26回詩と思想詩人賞。第7回びーぐるの新人。詩集『嘘の天ぷら』(土曜日術者出版販売・2018)にて第30回歴程新鋭賞。

「ココア共和国」編集。


☆秋吉久美子(あきよし・くみこ)

俳優、歌手、詩人。1954年生。

『十六歳の戦争』『赤ちょうちん』『妹』など主演多数。アジア映画祭主演女優賞、日本アカデミー賞優秀女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、モナコ国際映画祭主演女優賞など受賞多数。詩集に『いない いない ばあ』など。


☆いがらしみきお漫画家。

1955年生。宮城県在住。『ネ暗トピア』『ぼのぼの』『BUGがでる』『3歳児くん』『かむろば村へ』『I』など多数。日本漫画家協会賞優秀賞、講談社漫画賞、小学館漫画賞など。


☆クマガイコウキ

映像作家・劇作家。1961年生。宮城県在住。

映画『ぼのぼの/クモモの木のこと』監督・脚本。児童劇団AZ9 ジュニアアクターズ座付作家。長編紙芝居『蛇蝎姫と慚愧丸』脚本、演劇『タルタロスの足湯』脚本など多数。 


☆倉田めば(くらた・めば)

詩人。パフォーマンス・アーティスト、写真家。1954年生。

大阪府在住。2010年より毎年、霜田誠二主催の「日本国際パフォーマンス・フェスティバル」に参加。2015年写真展「手を伸ばした視線」(大阪)。



 

☆幸原水菜(さちはら・みずな)

2004年生。神奈川県在住。高校生。

第7回大谷大学文藝コンテスト 奨励賞。第1回小学館ジュニア文庫U-17賞 特別賞。


​☆鈴木そよか(すずき・そよか)

歌人。2001年生。宮城県在住。大学1年。

第16回宮城県高等学校文芸作品コンクール短歌部門最優秀賞。第11回角川全国短歌大賞特選 佐々木幸綱選。

​☆宮尾節子(みやお・せつこ)

詩人。埼玉県在住。

詩集に『恋文病』『明日戦争がはじまる』『女に聞け』など多数。第10回ラ・メール賞。

ここはどこだ。ここはココア共和国。きょうはここらでココアにしよう。

SKM_C25819111717000.jpg

一般財団法人

mail:a@cocoapoesy.net

〒980-0801 仙台市青葉区木町通2-6-53 あきはビル

TEL 022-341-8418    FAX 022-341-8419

bottom of page