ここはどこだ。ここはココア共和国。きょうはここらでココアにしよう。
こうずんさん
いがらしみきお
(単行本)
¥3,850
出版社:あきは詩書工房
発売日:2019/11/29
ISBN-10: 4910147004
ISBN-13: 978-4910147000
内容紹介
「こうずんさん」は2015年10月31日から2016年1月10日まで、仙台市のせんだいメディアテークで催された「物語りのかたち」という展示のために描いた漫画です。「物語りのかたち」は民話をテーマにしたインスタレーションで、田村友一郎さん、山本高之さんの作品と同時に展示されました。
漫画家の私にとっては、はじめてのインスタレーションで、メディアテークの学芸員の方々や、私のスタッフなどもサポートしてくれるというので、あくまで興味本位、他力本願で引き受けたのですが、最初の打ち合わせで、「お化け屋敷のようにしたい」などと口走ったものの、そのあとはなにをどうすればいいのか皆目見当がつかず、いたずらに打ち合わせを重ねていました。
民話の漫画を描いてそれをメインに、というプランは最初からあったのですが、それをどう描くのか、なにがおもしろいのか、肝心のことを思いつかないまま、ただ日々の仕事に流され、打ち合わせも3回目を数えた頃、ようやく「同じ話を繰り返す」というアイデアが生まれ、あとは搬入日に間に合わすための突貫工事が続きました。
インスタレーションの「こうずんさん」は、「郷土伝承資料館」などという架空の施設を会場とし、どこにも存在しない館長のあいさつパネルや、私からのウソくさいメッセージとプロフィール、お祝いの花束、そしてフェイクのイメージビデオと音楽、デタラメの農具やたくさんのガラクタなどを配置し、それを囲む壁に「こうずんさん」という漫画を掲示し、それでひとつの部屋としました。合計6つの部屋がつづき、観覧者はそれぞれの部屋を仕切る暗幕をめくりながら進むことになります。
5つの部屋は、展示物も含めて、だいたい同じように作られていますが、なにかがなくなり、なにかが加わり、なんの関係もないものが置かれはじめたり、年月を経た資料館がだんだんとさびれ、ただの資材置き場のように荒んでいく様を表現したとも言えます。そして6つ目の部屋にいたる最後の暗幕をあけると、そこには――。
当初は「こうずんさん」というインスタレーションを丸ごと本にする予定でしたが、いろいろ叶わず、漫画「こうずんさん」として一冊にまとめることにしました。
(いがらしみきお「こうずんさん」前説より)
著者について
1955年生まれ。宮城県出身。1979年に雑誌『エロジェニカ』に投稿した「80,その状況」で、24歳で漫画家デビュー。その後、4コマ漫画雑誌に連載された「ネ暗トピア」が大ブレイク。1983年には「あんたが悪いっ」で第12回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。「BUGがでる」「ぼのぼの」「かむろば村へ」など人気作多数。
漫画家生活40周年記念。限定版。300部発行。
出版社より
漫画家生活40周年記念。なんと、限定300部のみ。箱入り。
いがらしみきお直筆のイラスト、サイン、ナンバー入り。
発売と同時に超レア!! 残僅少。ファン必見の一冊となっている。
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