ここはどこだ。ここはココア共和国。きょうはここらでココアにしよう。
季刊ココア共和国vol.11
秋 亜綺羅 (著), 高木 秋尾 (著), 日原 正彦 (著), 榎本 櫻湖 (著), 浪玲 遥明 (著), 恋藤 葵 (著), 柏木 美奈子 (編集, イラスト)
(単行本)
¥550
出版社:あきは書館
発売日:2012/12/01
ISBN-10: 4904391187
ISBN-13: 978-4904391181
内容紹介
詩人・秋亜綺羅による個人季刊誌第11号。
右開きからが詩、エッセイ。左開きではブログを編集。
※
今号も、実力ある豪華なゲスト陣ですぜ。
※
高木秋尾は、「詩壇の妖怪」と呼ばれるているようで
「多魔三郎」という異名もあり、ときどき蝦蟇に変身するらしい。
最近は二行詩の運動もしているようです。
※
日原正彦といったら名古屋の詩人、
と思っているひとは多いと思います。
いまは東京・稲城市に転居しています。
日原が長年つくってきたレトリックの美しさには、
固定のファンも多いようです。
※
榎本櫻湖は、若い詩人なのに、しっかり現代詩をしているな、といった感じ。
わたしなどはややもすると、文法を壊したがるのだけれども、
榎本の国文法はとんでもなく正確です。
なにか半端じゃない魅力。
今回のココア掲載の詩は「BL詩」だと、ツイッターに榎本は書いていたけれど、
わたしの世代でいう「少年愛」とはかなり違うみたい。
美少年どうしの厳格(?)な愛……。
日本の現代詩が忘れていた、叙事詩が広がっていくようです。
※
浪玲遥明は、ブログで出会った、高校2年生。
自分の詩を冷静に判断する力があるし、詩論もちゃんとある。
浪玲独自のロジックとリズムを、
計算ずくで築いていけるのも、才能だと感じます。
※
いまやココアの常連になりつつある恋藤葵は、高校3年生。
いま石巻に住んでいるけれど、来春には仙台の大学に来ていると思います。
※
秋亜綺羅の詩だけれど。
榎本櫻湖と電話したとき
「秋さんとわたしの詩は、切り口が真逆ですよね」
という話になったのです。
「そうかな。目的地はいっしょのような気もするけれど……」
といってはみたものの…。
(よし、真逆を書こう!)
と思い立ったのが、この3篇の詩。
※
今号はほかに秋亜綺羅のエッセイが2つ。
「かわいいものほど……」は3年ほどまえに書いて、
ブログに出していたもの。
「秋葉和夫校長……」は書きおろしです。
これは岡田幸文の厚意で
「midnight press WEB」第4号でも配信されることになりました。
著者について
♪高木秋尾=詩人。1947年生。東京都在住。
詩集に『けもの水』(幽血詩社)、『少年術』、『綾瀬界隈蝦蟇事情』、
『あかりすい』(ワニ・プロダクション)など。
詩誌「鵺」主宰。
土井晩翠賞受賞。
♪日原正彦=詩人、1947年生。東京都在住。
詩集に『輝き術』(詩学社)、『天使術』(花神社)、
『夏の森を抜けて(ふたば工房)など。
詩誌「橄欖」「舟」「SPACE」「禾」同人。
♪榎本櫻湖=詩人、作家。東京都在住。
詩集『増殖する眼球にまたがって』(思潮社)。
詩誌「さくらこいずビューティフルと愉快な仲間たち」「おもちゃ箱の午後」
「臍帯血 WITH ペンタゴンず」「モンマルトルの眼鏡」
「漆あるいは金属アレルギー」主宰。
現代詩手帖賞受賞。
♪浪玲遥明=広大附属高校II年。広島市在住。
文芸同人誌「微熱」主宰。
ネットでも詩を発表。
♪恋藤葵=1994年生。宮城県石巻市在住。
石巻北高校演劇部3年。
YS賞受賞。
♪秋亜綺羅=詩人。1951年生。仙台市在住。
名まえは、40年まえ高校生のとき、寺山修司がつけてくれたもの。
角川文庫の「書を捨てよ、町へ出よう」(寺山修司)に、
ハイティーン時代に書いた詩「百行書きたい」が載っている。
詩集『海!ひっくり返れ!おきあがりこぼし!』(1971年)。
『透明海岸から鳥の島まで』(思潮社)。
詩人・秋亜綺羅による個人季刊誌第11号。

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